南田未来子さん 31歳
Profile
つくば市出身 私立つくば秀英高等学校、文化女子大学卒業後、アパレル業界で働く。専業主婦を経て、つくば市のパン屋で製造を、取手市のダイニングバーで飲食店経営を学ぶ。2017年にSugarを起業、ケータリング及びイベント出店を行う。2018年より、アトレ取手MATCH MARKETにてカフェを営業。
自分が考えた商品を売りたくて友人と起業
南田さんは、取手市を拠点に、料理や菓子のケータリング・イベント出店・カフェの営業を行っています。元々、料理が好きで、高校生のときからカフェをやりたいという夢があり、趣味で色々な料理を作り続けていたそうです。
ご結婚後、「パン教室に通うよりも、働いた方が学べるかなと思って」つくば市のベーカリー ペニーレインで製造の仕事を始めました。 「働き始めたら、どっぷりはまって。作ることも面白かったのですが、それよりも、自分が考えた商品を売る、という経営に興味を持つようになりました。
でも、これまでに経営を勉強したことがなく、数字も苦手で、知識が全くありませんでした。10年来の友人である五十嵐が働いていた縁で、取手市のBAR自己酎の井出社長に出会い、飲食店の経営を学ぶことを前提にスタッフとして採用していただきました。そこで、ノウハウを学び、五十嵐と共にSugarを起業しました。五十嵐がお菓子やケーキ作りが好きで、私は料理が好きなので、オーダーケーキや焼き菓子を作りつつ、ケータリングで料理もやりたいと考えました。
ただ、ケータリング自体は未経験だったので、最初の1年は、ほとんど営業と勉強でした。冷めても美味しい、見栄えのいい料理をやりながら学んでいった感じです。2年目から、営業に行った企業様からお声がかかったり、イベント出店からのつながりでまたイベントに呼んでもらったりと、徐々に軌道に乗っていきました。」
素材の良さと手作りへのこだわり
Sugarのケータリングやオードブルには、決まったメニューはなく、全てオリジナルだそうです。 「お客様のご要望にお応えする、というコンセプトで、『お酒を飲むからおつまみメインがいい』等それぞれのお客様に合わせてお作りしています。
オーダーケーキも、キャラクターのアイシングクッキーを作ってくださる取手市のpop in toさんと連携して、お客様が希望するイメージに近いものを作っています。焼き菓子のレシピは、母がパリでパティシエの修行をしていたときのものです。」 料理で大切にしていることを伺うと、「皆様に安心して食べていただきたいので、素材の良さにこだわり、なるべく添加物を使わずに手作りしています。
その分、仕込みがすごく大変で、600食のお弁当を3日間寝ずに作ったこともありました(笑)。」 働いているスタッフは、全員女性で、以前からのつながりがある人が多いとのこと。 「メインでやっているのは3人で、ケータリングやイベント出店の当日に入ってほしいときは、知り合いに声をかけています。皆、料理も出来るし、どんどん技術も上がるし、何よりもタフ。失敗したときには、しっかり反省して絶対繰り返さないようにしますが、作業量が多かったり体力的にきついことがあったりしても、終わるとパッと忘れます。特に、イベント出店のときは、テンションが上がって、皆が生き生きと楽しく仕事が出来ています。」
店舗営業に挑戦して得られた経験
カフェを出店中のMATCH MARKETは、起業家支援のためのチャレンジショップとのこと。
「店舗にも関心があって、実際に店舗を構える前に、一度ここでやってみたいと思ったことがきっかけです。始めてみたら、意外と難しいし、面白いんですよ。ちょっと何かを変えただけで、お客様の反応が変わったりだとか、取手のお客様は、結構話しかけてきてくれて暖かみのある方が多いので、仲良くなってつながりが増えていったりだとか。
最初は、3ヶ月で終わる予定だったのですが、ちゃんと成功させて終わりにしたいという思いになって、延長させてもらっています。今年が最後の年ですが、一番結果も出ているし、経営の勉強にもなっているので、すごくいい経験になっています。
コロナの影響で、ケータリングとイベント出店が全部なくなり、店舗に集中することになったので、店舗があるありがたみを知りました。告知方法やメニューを考え直して、チラシも作り直して、皆でポスティングに行って、と色々な努力をしたら、テイクアウトのお客様が増えてくれて。やっぱり、何か行動に移すと、結果が返ってくるというのが分かりましたね。」
日本全国を回って地域の人達とつながりたい
これまで、ずっとつくば市に住んできたという南田さん。お仕事で色々な地域に行けることも楽しみの一つだと言います。「依頼が来たところは、場所問わず行っています。茨城だけでなく、東京や埼玉でのイベントや会合、格闘技の試合にも伺いました。」
最後に、今後の展望をお聞きしました。「ケータリングやイベント出店で日本全国を回って、地域の人達とのつながりが出来たらいいな、というのが一番強い思いです。ケータリングやイベントは、特別な日という感覚ですよね。そういう華やかで、皆が楽しい場所に、私達が携われることで一番楽しく仕事が出来るので、それをずっと続けられたら幸せです。
プライベートでも、美味しいものを探し求めたり、地域のものを食べに行ったりして楽しみたいなと思います。」彩り豊かで、元気が湧いてくる美味しさの南田さんのお料理の活躍の場が、更に広がっていきそうです。
(茨女レポーター:柴田 志帆)