根本 緑さん 27歳
Profile
日立市出身。茨城県立日立第一高等学校卒業後、実践女子大学生活科学部へ進学を機に上京。海外留学中に訪れた世界各国のマーケット(市場)に感銘を受け、青山ファーマーズマーケットなどの運営会社で経験を積む。妊娠を機に茨城に移住後、2016年にiiberal発足。茨城フラワーマーケットを主催。
茨城にいても家庭があっても、好きなことは両立できる。仕事、子育て、地域貢献、これら活動への想いを語ってもらいました。
花を通して地域の魅力発信 茨城フラワーマーケットを主催
根本さんは2016年にiiberal(イイベラル)を発足し、茨城で暮らすことをテーマにした魅力発信サイト運営のほか、茨城フラワーマーケットやシーズナルイベントなどを開催しています。また、平日は研究所で働き、本業との両立をしているそうです。
iiberal(イイベラル)では、茨城県を拠点とする素敵な場所・人・モノを自由に発信し、日々の暮らしをより豊かにするアイデアを提案しています。なぜその活動に至ったのでしょうか。
「大学時代、海外留学中に暇さえあれば各地のファーマーズマーケットやコミュニティイベントに足を運んでいました。作り手や担い手に直接会って話をするのがとにかく楽しくて、それぞれ好きなことを仕事にする姿に衝撃を受けました。当時は大学を卒業したらどこか会社に所属することが当たり前だと思っていたので。働くことはもっと自由で、多様であると気づかされました。それから自分もそういった状況や場をつくる側になりたいと思うようになりました。」
「茨城での生活をより楽しく豊かにしたい、そんな想いから大好きな花を切り口に、花を贈り合うイベント、フラワーマーケットを企画しました。誰もやっていないなら、じゃあ私がやる!という使命感もあります。茨城県は偕楽園やひたちなか海浜公園、茨城フラワーパークなど、年間を通して花を楽しめる街なので、マーケットとの相性が良く、魅力発信として切り取りやすいのではと考えました。」
25歳で妊娠 里帰り中に地元日立市で 初のワークショップを開催
留学をきっかけに自分がやるべきことが明確になった根本さん。帰国後は青山ファーマーズマーケットでインターンシップを行い、卒業後もその運営会社に入社しました。取材や運営企画も行うことが多く、この経験が今の活動に活かされているそう。そんな中、茨城への移住を決意するきっかけは何だったのでしょうか。
「仕事はとても充実していましたが、一方で不規則な生活が続くことも多く、体調を崩しがちでした。そのような中で、25歳の時に妊娠していることが分かり、それから身体のことや家族のことを考えるうちに、夫婦の話し合いのもと、『また茨城で暮らそう。』と、自然な流れで決まりました。夫も茨城出身なので、転職を含めすぐに私の想いに寄り添ってくれました。
日立市の実家に里帰りをしている間、海が見える日立駅展望広場でピラティスのイベントを開催しました。都内で活躍するピラティス講師を日立に招き、地元の友人達20名ほどに集まってもらい実行しました。『普段、駅として利用する場所で初めての体験ができた。』と参加者の方々に喜んでもらえたことが嬉しくて、それを機にiiberal(イイベラル)を立ち上げようと決意しました。」
日立市と水戸市で フラワーマーケットを開催
その後、茨城フラワーマーケットを2017年に日立市で、翌年6月に水戸市で開催しました。
初のフラワーマーケットを終えてどのようなことを感じたかを伺うと、 「まずフラワーマーケットという言葉を理解してもらうために、直接お店を訪れて挨拶をし、事前に全体説明会を開催しイベント主旨を伝えることから始めました。
情報発信においても、都内ではSNSやウェブメディアが主流でしたが、ここでは行政の紙媒体が強い。そういった事もイベントを通して学びました。はじめは県北エリアで花は売れないといった声もありましたが、当日は切花やブーケがよく売れました。学生や男性客もが積極的に花を選ぶ姿をみて、今後さらにより良いマーケットにしていきたいと想いが高まりました。」
何かと理由をつけて 夢を諦めるのはもったいない
アクティブに活動を続ける根本さんは日々の活動について「子どもがいるから、仕事が忙しいからと、何かと理由をつけて夢を諦めるのはもったいない。茨城での暮らしをより楽しく豊かにするために、支えてくれる家族や友人、関わってくださる方々を大切に、これからも豊かな暮らしを探究していきたいと思います。」と語ってくれました。
(茨女レポーター:高橋 舞)