こざわ かすみさん 25歳
Profile
茨城県立日立商業高等学校卒業後、バスガイド、システム開発会社総務、冠婚葬祭会社の事務兼セレモニー司会者、広告代理店でWEB広告の運用を行う。2017-2018年度日立市観光大使「日立さくらメイツ」。現在、フリーアナウンサー、モデル、イベント司会としても活動中。茨城ロボッツでは、アダストリアみとアリーナ限定でビールの売り子を担当。
「歩けば売れるよ!」から始めたビールの売り子
今、水戸を熱く盛り上げているプロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」。
小澤さんは、普段はアナウンサーや司会として活躍しながら、土日のゲームに颯爽と現れ、お客さんにビールを注ぐ売り子としてチームを盛り上げます。小学生の頃からバスケットボールをやっていた小澤さん。
地元のプロチームを盛り上げたいと思い、2016年から茨城ロボッツに関わり始めたとのこと。昨シーズンに固定のドリンク売り場を担当していたところ、お客さんから「サーバーを背負って歩いたら、今よりビールが売れると思うよ!」と言われたことがきっかけで、売り子を始めたと言います。
母が「頑張って生きたい!」と思えるような目標になりたかった
小澤さんが人前に出る仕事を目指したきっかけは、お母さんの闘病だったそうです。
「母は、いつも周りのことを優先にして自分は後回し。どこに居ても愛される、私が一生敵わないなと思う人であり、目標です。そんな母に、突然癌が発覚して…。母自身が一番ショックだろうなと思い、何か私にできることはないかと考えていた時に、地元の先輩に『日立さくらメイツ』を勧められました。
メイツになって色々なイベントに出れば、母に少しでも前向きに治療を頑張ってもらえるかなと思い、応募しました。
審査会には『絶対に落ちたくない!』と思って必死に勉強して臨み、何人もの中から私を選んでいただけました。
1年目の『日立さくらまつり』でのメイツお披露目の日、母が来てくれて、メイツ任命を見届けてくれました。任期中にTVに出た時には、私の出演した番組を録画して、繰り返し見てくれていたそうです。
それを聞いて、もっとこういう仕事がしたいなと思ったし、仕事が楽しいと思えたんです。
でも、2年目のさくらまつりの時は、もう母が来ることは出来ませんでした…。メイツ卒業も見届けて欲しかったと、今でも思います。アナウンサーや司会、今の仕事を始めたのも、結局は母がきっかけになっているのかもしれません。私が笑っているということが母は一番嬉しいのかなと思っています。今はほとんどオフがない状態ですが、基本的には辛いとか苦しいと思ったことはありません。もし、辛いことがあれば、それ以上にポジティブな部分を探しています。お声がけいただいた仕事は、絶対に得るものがあるように、次の仕事につなげたいという思いでやっています。」
「誰かのために私がいる」すべてに全力で取り組む
お仕事のやりがいをお聞きすると、「たくさんの方々がアリーナに足を運んでくださることです。来ていただけるきっかけの1つに私がなれていたらいいですね。もちろん、私からビールを買ってくださる方がいると嬉しいですし、可愛がってくださる方がいるから頑張れていると思います。」
「仕事を通じて、ダメな部分をポジティブに転換して、お客さんに喜んでもらえるように工夫するようになりました。」と笑顔で話す小澤さん。
「何事もやるからには全力で、自分にしかできないことで、誰かのためになればいいなと思っています。私は暗算が苦手で、お客さんにビールの金額を計算してもらったりします(笑)。何気ない会話から仲良くなれたらいいなと思っていて、ビールを買ってくださる方の座っている位置や、飲んでいる杯数まで覚えるようにしています。
『また来たい』って思ってもらえるように。それと、私はすごく負けず嫌いなんです。樽交換の度に何杯売れたかとか数えていて。でも、周りを蹴落とすようなことはしたくないので、自分の実力で勝てるように、仕事も工夫しています。」
自分も周りも笑顔にしたい
後に、これからの目標を伺いました。「ずっと楽しく、毎日笑顔で過ごせたらいいですし、更に色々な人を笑顔に出来たらいいですね。ロボッツの試合にまた来たいっていう人が増えて、茨城が盛り上がってくれれば良いなと思います。」
最高にエネルギッシュで、何事にも情熱を持って取り組む小澤さん。苦難を乗り越えながらも、まっすぐに自分の道を突き進む彼女は、とても輝いて見えました。
(茨女レポーター:伊王野 求美)