村田 晴香さん 28歳
Profile
潮来市出身。 聖徳大学附属聖徳高等学校卒業後、調理師専門学校に進学。卒業後は都内で複数の飲食店に勤務し、料理や接客を行う。結婚・出産を経て潮来市にUターン。2017年に家族でItalian Garage(イタリアン ガレージ)をオープンし、キッチンとホールを担当している。
ーQ.現在の活動について教えてください。
ーA.イタリアン ガレージで、ホールでの接客・配膳とキッチンでの料理を半々で担当しています。
お店は、父がオーナーで、主人が店長と全ての料理を作るシェフ、妹がホールとドリンク担当、忙しいときには母も手伝ってくれ、家族全員で経営しています。
メニューはみんなで考え、「今、これがあるから何と合うかな?」など意見を出し合って決めています。看板メニューのピザは生地から手作りして、天然酵母を使い、薪を使った窯で焼いています。他にも、パスタ、お肉・お魚、デザートなど何でもあります。主人が山梨県出身なので、定期的に果物を送ってもらい、それを丸ごと使ったジェラートや、桃のパフェなども出しています。
ーQ.Uターンして、お店をオープンするまで の経緯について教えてください。
ーA.両親や祖父母が飲食店をやっている姿を見て育ちましたが、専門学校に進学した時点では、料理ができるといいかな、くらいの気持ちで、仕事にするかどうかははっきりしていませんでした。また、家を出て、東京に行ってみたいという思いもありました。
卒業後は都内のカフェ、バー、イタリアンなどで働き、一緒のお店で働いていた主人と結婚、娘を出産しました。父がまたお店をやりたいと言っていたこともあり、結婚する時点でいずれは潮来に戻るかもしれない、という話はしていて、3年ほど前にUターンしました。
妹も、一度東京でデザイン関係の仕事に就いた後、私の1年前くらいに潮来に戻ってきていました。 お店の準備は、キッチンの設計から店内のレイアウト、デザインまで設計士さんを頼まずに自分たちでやりました。時間はすごくかかったし、みんなの考えが違って揉めるしで大変でしたが、形に出来てよかったです。
ーQ.やりがいを感じる時はどんな時ですか?
ーA.お客様が喜んでくれたり、「お料理美味しかったよ。」「これどうやって作るの?」と言っていただいたりする時に嬉しく感じます。
お店をやるなら、自分の子供に食べさせてもいいような安心・安全なものを提供したい、という思いがあって。料理は全て手作りです。添加物を使わず、無農薬の野菜や天然の塩など食材にもこだわっています。そういったことを特に宣伝はしていないのですが、たまにメニューを見て気づいてくれるお客様がいると、あぁよかった!と思って、そういう方がひとりでもいらっしゃると満足します。
「あそこ美味しいし、接客もいいよね。」と言われるのはもちろんですが、「あそこのお料理は添加物を使っていなくて安心なんだって。だったら、うちの子にも食べさせたいよね。」と思ってくれる方がいたらいいですね。
ーQ.仕事と育児の両立で工夫していることはありますか?
ーA.子どもは5才と3才で、昼間は保育園に預け、夜は母に見てもらっています。帰りが遅くて母が寝かしつけてくれるので、1日のうち一緒にいる時間は5時間あるかどうか…。 そこが本当に悩みですね。
夕飯は必ず手作りで、お店のランチが終わってから帰って支度して、保育園にお迎えに行って、子ども達にご飯を食べさせてから店に戻るようにしています。土日は朝早く起きて、子ども達と家から20分くらいで行ける鹿嶋の海に行ったりします。
そういうときに子ども達との時間ができるから、やる気が出ますね。
ーQ.今後の夢や目標があれば教えてください。
ーA.お店で手作りのドレッシングやアイス、パスタ、お惣菜の販売をしたいです。
仕事が終わって帰ってご飯を作って…だと大変な方もいっぱいいると思うので、ここに来て美味しくて安心・安全なものを買っておかずの足しにしてもらえるといいなと思います。
《 茨女レポーターVOICE 》
「食事だけが全てではないけれど、飲食店だから、食べ物に一番気を使わなければいけない。」「子供が生まれてからより一層食べ物に気をつけるようになりました。」と話す村田さん。明るく気さくなお人柄の中に、お子さんに対して、家族みんなで作り上げたお店に対して、お客様に対しての食を土台とした真摯な思いが伝わってきました。(茨女レポーター:柴田 志帆)