横須賀 幸子さん 31歳
Profile
茨城県ひたちなか市出身
水城高等学校卒業、近畿大学へ進学、
大学卒業後、中目黒の建築事務所にて内装設計・企画の仕事に就く。
その後、震災をキッカケに実家の不動産業を手伝う傍ら、写真家として本格的な活動をスタート。
ーQ.なぜ茨城を出ようと思いましたか?
ーA.建築設計を学べる大学は県外が多かったからです。
高校生の頃までは、田舎より都会に憧れていました。
ーQ.県外へ出て良かったですか?
ーA.よかったと思います。
出たことで茨城の良さにも改めて気づくことができました。
ーQ.茨城に戻ろうと考えられたことはないですか?それは何故ですか?
ーA.29歳の頃から約2年間、茨城に戻りましたが、また出ました。
どうしてもやりたい仕事が茨城から通いづらい点が一番の理由です。
ーQ.茨城を出て辛いと感じたことは何ですか?
ーA.自然が少ない。食材が高いなど色々辛いと感じます。
ーQ.茨城を離れてみて感じた、茨城オリジナルの良さはどこですか?
ーA.都心から離れすぎていないのに、自然がいっぱいのところ!!
ーQ.今から茨城へ行くとしたら、行きたい場所はどこですか?
ーA.大子町のあたりの温泉(紅葉見ながら…)とか、良さそうですね。
ーQ.今の仕事のどこに魅力ややりがいを感じていますか?
ーA.人とのコミュニケーションが大好きですので、それを仕事に活かせる点です。
そしてその写真を見た、被写体の方が喜ぶ姿を見たときにやりがいを感じます。
ーQ.10年後どこで何をしていたいですか?
ーA.今とあまり変わらず、写真を撮りながら人と対話をしていきたいです。
《 編集部レポート 》
新卒で建築事務所へ就職して、6年勤めた会社を3.11の震災をキッカケに自分自信について考え直した末に退職。
横須賀さんは、大学3年生の頃から写真を建築の勉強のために撮り始め、だんだん写真に魅了されていったそうです。それが震災をキッカケに大切な人たちの写真を自分の手で残していきたいと思い、実家へ戻り家業を手伝う傍ら写真の活動に勤しみます。
そして、2013年5月に撮影した子が最初で、その後、クチコミで他の人からも写真の依頼をもらい女性のポートレート写真を撮るようになったとのこと。家族や周りの応援もあって、現在は人物写真家として精力的に活動中。
『豊かに生きること』を意識して毎日を過ごされているという横須賀さん。
茨城から出たいと考えていた高校生の頃は、茨城の田舎の不便さを“悪”だと思っていたけれど、それは“悪”とは限らないと茨城を離れて気付けたそうです。
また、20代の後半くらいまでは、仕事で夜も遅く、結婚や子どものことなども意識する年齢になり、色々と苦しんだ時期もあったそうですが、
現在は写真を通して、人を通して、自分らしく毎日を豊かに生きる人生を開拓して充実している様子が、取材をしていても伝わってきてキラキラして見えました。
誰しも、ふと自分を振り返って人生について考えるタイミングはあると思いますが、それを実行に移していくことはなかなか難しいことだと思います。
「夢はあきらめなければ…」「思い立ったが吉日…」など、色々言いますが、それを実際にやるのは腰が重いことがほとんど。自分自信や、自分の居場所について冷静に振り返り、一歩一歩確実に歩みを進めてきた横須賀さんの言葉には、説得力と厚みを感じました。
横須賀さんは、人物写真家として心について研究したいと考え、来春から日大大学院文学研究科に心理学専攻で進学が決まっているそうです。
写真家としても、茨女としても横須賀さんの今後に目が離せません!