田谷 律子 さん 30歳
Profile
かすみがうら市(旧千代田町)出身。
茨城県立土浦第二高校卒業後、東京家政大学短期大学部栄養科に入学。
卒業後、都内の一般企業に就職。社会人となってからもアナウンサーへの夢を捨てきれず、音響芸術専門学校アナウンサー科に入学。
同時に、経済や世の中の流れなどを学びたいという思いで日本大学経済学部に編入し、ダブルスクールを経て、茨城放送のリポーターに就職。
現在、研究学園都市コミュニティケーブルサービス(つくばのケーブルテレビ・ACCS)のアナウンサー・リポーターとして活躍する傍ら、2015年9月からつくば観光大使に就任。「いばらき観光マイスター」、「おもてなしエキスパート」の資格を持ちながら、イベント、メディア等で茨城やつくば市の広報・PR活動に従事している。
ーQ.どうして、アナウンサーになりたいと思ったのですか?
ーA.私は、学生時代に放送委員会に所属したり、行事で司会を務めるなど、昔から「自分の言葉で伝えること」に興味がありました。
自分の生きた言葉で伝え、多くの方に笑顔になってもらいたいと思い、アナウンサーという仕事に興味を持ちました。
しかし、高校時代に先生から「茨城にはそんな仕事は無い」、「茨城の人は訛りがあるから難しい」と言われてしまい、一度は夢を諦め、卒業後は憧れていた東京の学生ライフに花を咲かせました。
その後、都内の企業に就職。やりがいのある仕事や素晴らしい上司・同僚に恵まれ、充実した日々を過ごしていました。しかし、心の中にはアナウンサーへの憧れがずっとありました。社会人になり2年が経つ頃、「チャレンジしていないのに諦めるのは嫌だ。本気でアナウンサーを目指してみよう」と決意し、思い切って会社を退社。アナウンス学校へ入学、同時に4大の経済学部に編入し、Wスクールで学び、夢への道を歩みはじめました。
就職活動中、色々調べてみると、茨城には民放の県域テレビ局はありませんが、県域ラジオ局やケーブルテレビ局、コミュニティラジオ局があることや、昔は無かったメディアができていることを知り、地元でアナウンサーになれる可能性があると分かりました。
茨城で就職を希望する方、やりたい仕事が無いと決めつけず本気で調べてみてください。すぐに見つからなくても、時代の流れやタイミングでやりたい仕事が現れることもあるので、諦めずにアンテナを張りチャンスを掴んでください。夢が叶う可能性がぐっと高まります。
ーQ.アナウンサーの魅力を教えてください。
ーA.沢山の人と出会いお話を伺えること、また、地域に住む人と地域の情報を繋げられることがアナウンサー・リポーターの魅力だと思います。
多くの人は、アナウンサーは華やかで、とても楽しくて、ちやほやされる職業と思われるかもしれません。でも実際はそんなことばかりでは無く、特に地方放送局は、出演以外の仕事(下調べ、アポ取り、ディレクター業務(番組構成)、原稿作成、機材操作、映像音声編集等)もアナウンサーの仕事です。
これは、アナウンサーの仕事に限らず、どんな仕事にも共通すると思います。優雅に泳ぐ白鳥が水面下で足を高速で水かきをしているように、みんな見えないところで努力しているのです。取材や撮影を通してそのような方々に沢山出会ってきました。
私は、以前は「アナウンサーになること」が目標でしたが、今は「茨城の魅力を多くの人に伝えるための手段」の一つとして、アナウンサーという仕事に取り組んでいます。これは、働いていく中で得ることのできた、大切な気づきだと感じています。
ーQ.アナウンサーという仕事を通して感じる茨城の良さは?
ーA.私は、地元茨城が大好きです。大好きな地元を多くの人に伝えられる仕事に就けたことは本当に嬉しいです。
しかし、最初から茨城を好きだった訳ではありません。でも東京に住んだことで、茨城はとても恵まれている地域であること、また、いつでも受入れてくれる人たちがいるということに安心感を抱くことができました。茨城は東京に比べるとお給料の面では劣るかもしれません。しかし、お給料以上に幸せに感じられる要素が多いと思います。
ーQ.つくば観光大使は、どんな仕事をしているのですか?
ーA.テレビは、多くの人と間接的には繋がれますが、もっと自分の感覚を直接、リアルに伝えたいという思いで、つくば観光大使に立候補しました。
観光大使として、多くの人とかかわり合ったり、つくばについて知ったりすることで、ACCSのアナウンサーとしての自分も成長させたいと思っています。
他のメンバーは、県内在住ですが、県外出身の方もいます。年齢層は20〜40代で、現在は男性もいます。大学生、大学院生、社会人、主婦、ラジオパーソナリティ等です。
今年2016年5月15日から3日間、G7茨城・つくば科学技術大臣会合がつくば市で開催されます。ACCSのアナウンサー、また、つくば観光大使として、「おもてなし」の心を持って、茨城の魅力を伝えていきたいと思います。
まちの印象は、そこで出会った「人」で変わると思うので、私は、そこで出会った方々に、「茨城、つくばは素敵なところだな」、「また来たいな」と感じていただけるように接していきたいと思います。また、茨城に住む方々にも、改めて地元のことを考えるきっかけを作りたいです。
そして、「自分の地元って実はすごいんだ」と思って、地元をもっと好きになってほしいと思います。
(茨女レポーター:冨山 かなえ)